○津野町特定公共賃貸住宅の設置及び管理に関する条例
平成17年2月1日
条例第147号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 特定公共賃貸住宅の設置及び管理
第1節 特定公共賃貸住宅の設置(第3条)
第2節 特定公共賃貸住宅への入居(第4条―第10条)
第3節 特定公共賃貸住宅の家賃等(第11条―第19条)
第4節 特定公共賃貸住宅の入居者の遵守事項(第20条―第28条)
第3章 雑則(第29条―第32条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この条例は、特定公共賃貸住宅の設置及び管理に関し、必要な事項を定めるものとする。
第2章 特定公共賃貸住宅の設置及び管理
第1節 特定公共賃貸住宅の設置
(設置)
第3条 町は、特定公共賃貸住宅を設置し、その名称及び位置は、規則で定める。
第2節 特定公共賃貸住宅への入居
(入居者の公募)
第4条 町長は、特定公共賃貸住宅に次条第2号に掲げる者を入居させる場合を除き、特定公共賃貸住宅の入居者を公募するものとする。
2 前項の規定による公募は、入居の申込みの期間の初日から起算して1週間前までに、町の広報紙への掲載、町庁舎等における掲示その他の方法により行うものとする。
3 第1項の規定による公募は、棟ごと又は団地ごとに、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律施行規則(平成5年建設省令第16号。以下「省令」という。)第27条第3項各号に掲げる事項その他必要な事項を示して行うものとする。
(入居者の資格)
第5条 特定公共賃貸住宅に入居することができる者は、次の各号のいずれかに該当する者とする。
(1) 所得(省令第1条第3号に規定する所得をいう。以下同じ。)が町長が別に定める基準に該当する者で、自ら居住するために住宅を必要とするもののうち、現に同居し、又は同居しようとする親族(婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者その他婚姻の予約者を含む。以下同じ。)がある者
(2) 災害、不良住宅の撤去その他の特別の事情がある場合において特定公共賃貸住宅に入居させることが適当である者として町長が認める者で、所得が町長が別に定める基準に該当するもの
(3) 現に同居し、又は同居しようとする親族がない入居者の居住の用に供する特定公共賃貸住宅については、現に同居し、又は同居しようとする親族がない者のうち、特定公共賃貸住宅に入居させることが適当であるとして町長が別に定める基準に該当する者で、所得が町長が別に定める基準に該当するもの
(4) 入居者又は同居者が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)でないこと。
(入居の申込み及び決定)
第6条 前条に定める特定公共賃貸住宅の入居者の資格のある者で特定公共賃貸住宅に入居しようとするものは、町長に入居の申込みをしなければならない。
2 町長は、前項の入居の申込みをした者のうちから特定公共賃貸住宅の入居者を決定し、その旨を当該入居者として決定した者(以下「入居決定者」という。)に対し通知するものとする。
(入居者の選定)
第7条 前条第1項の入居の申込みをした者の数が入居させるべき特定公共賃貸住宅の戸数を超えるときは、抽選その他公正な方法により特定公共賃貸住宅の入居者を選定するものとする。
2 前項の入居者の選定を行う場合は、津野町営住宅の設置及び管理に関する条例(平成17年津野町条例第145号)の入居者選考委員会の規定を準用する。
(入居者の選定の特例)
第8条 町長は、現に同居し、又は同居しようとする親族が多い者その他の特に居住の安定を図る必要がある者で町長が別に定めるものについては、省令第29条に定めるところにより特定公共賃貸住宅の入居者を選定することができる。
(入居補欠者)
第9条 町長は、前2条の規定により特定公共賃貸住宅の入居者を選定する場合において、入居決定者のほかに補欠として入居の順位を定めて必要と認める数の入居補欠者を定めることができる。
(入居の手続等)
第10条 入居決定者は、入居の決定のあった日から10日以内に、次に掲げる手続をしなければならない。
(1) 入居決定者と同程度以上の所得を有する者で町長が適当と認める連帯保証人2人の連署する誓約書を提出すること。
(2) 第16条第1項の規定により敷金を納付すること。
3 町長は、特別の事情があると認める者に対しては、第1項第1号の誓約書に連帯保証人の連署を必要としないこととすることができる。
5 町長は、入居決定者が第1項の手続をしたときは、当該入居決定者に対し、速やかに特定公共賃貸住宅の入居指定日を通知するものとする。
6 入居決定者は前項の入居指定日から20日以内に、当該入居決定者と現に同居し、又は同居しようとする親族は当該入居指定日から3月以内に特定公共賃貸住宅に入居しなければならない。ただし、町長の承認を得たときは、この限りでない。
第3節 特定公共賃貸住宅の家賃等
(家賃)
第11条 特定公共賃貸住宅の毎月の家賃の額は、近傍同種の民間の賃貸住宅の家賃の額と均衡を失しない範囲内で規則で定める額とする。
2 町長は、次の各号のいずれかに該当するときは、特定公共賃貸住宅の家賃の額を変更することができる。
(1) 物価の変動に伴い家賃の額を変更する必要があると認めるとき。
(2) 近傍同種の民間の賃貸住宅又は他の特定公共賃貸住宅の家賃の額に比較して不相当となったと認めるとき。
(3) 特定公共賃貸住宅について改良を施したことに伴い家賃の額を変更する必要があると認めるとき。
2 特定公共賃貸住宅の入居者は、毎月末日(月の途中で当該特定公共賃貸住宅を明け渡した場合にあっては、当該明け渡した日)までに、その月分の家賃を納付しなければならない。
3 特定公共賃貸住宅の入居者が新たに入居した場合又は当該特定公共賃貸住宅を明け渡した場合において、当該入居者の当該入居し、又は明け渡した日の属する月の使用期間が1月に満たないときは、その月分の家賃は、日割計算による。
(家賃の減額)
第13条 町長は、特定公共賃貸住宅の入居者の居住の安定を図るため、当該特定公共賃貸住宅の管理の開始後20年間を限度として、家賃を減額することができる。
(入居者負担額)
第14条 町長は、毎年、特定公共賃貸住宅の入居者の所得、当該特定公共賃貸住宅の管理の開始後の経過年数等を勘案して、規則で定める方法により、入居者負担額を決定するものとする。
(1) 特定公共賃貸住宅の入居者又はその同居者の収入が著しく低額であるとき。
(2) 特定公共賃貸住宅の入居者又はその同居者が病気にかかったとき。
(3) 特定公共賃貸住宅の入居者又はその同居者が災害により著しい損害を受けたとき。
(4) 前3号に掲げるものに準ずる特別の事情があるとき。
2 敷金は、特定公共賃貸住宅の入居者が当該特定公共賃貸住宅を明け渡すときに還付するものとする。ただし、当該入居者に未納の家賃その他の債務があるときは、敷金のうちから当該債務を控除した額を還付するものとする。
3 還付する敷金には、利子を付けない。
(敷金の運用等)
第17条 町長は、敷金を安全確実な方法で運用しなければならない。
2 前項の規定により運用して得た利益金は、共同施設(児童遊園、広場、緑地その他の特定公共賃貸住宅の入居者の共同の福祉のために必要な施設をいう。以下同じ。)の整備に要する費用に充てる等特定公共賃貸住宅の入居者の共同の利便のために使用するものとする。
(修繕の実施等)
第18条 町長は、特定公共賃貸住宅及び共同施設の修繕(畳の表替え、障子及びふすまの張り替え、破損したガラスの取替え等の軽微な修繕並びに給水栓、点滅器その他附帯設備の構造上重要でない部分の修繕を除く。)を実施するものとする。
(入居者の費用負担義務)
第19条 次に掲げる費用は、特定公共賃貸住宅の入居者の負担とする。
(1) 電気、ガス及び水道の使用料
(2) 汚物及びじんかいの処理に要する費用
(3) 共同施設、給水施設及び汚水処理施設の使用並びに維持及び管理に要する費用
(4) 前条第1項の規定により町が実施すべきもの以外の特定公共賃貸住宅及び共同施設の修繕に要する費用
第4節 特定公共賃貸住宅の入居者の遵守事項
(入居者の保管義務等)
第20条 特定公共賃貸住宅の入居者は、当該特定公共賃貸住宅及び共同施設の使用について必要な注意を払い、これらを正常な状態において維持しなければならない。
2 特定公共賃貸住宅の入居者の責めに帰すべき事由によって特定公共賃貸住宅又は共同施設が滅失し、又は損傷したときは、当該入居者は、当該特定公共賃貸住宅又は共同施設を原状に回復し、又はその費用を負担しなければならない。
(迷惑行為等の禁止)
第21条 特定公共賃貸住宅の入居者は、当該特定公共賃貸住宅の周辺の環境を乱し、又は他の者に迷惑を及ぼす行為をしてはならない。
(不使用の届出)
第22条 特定公共賃貸住宅の入居者は、当該特定公共賃貸住宅を引き続き15日以上使用しないときは、あらかじめ、町長に届け出なければならない。
(転貸等の禁止)
第23条 特定公共賃貸住宅の入居者は、当該特定公共賃貸住宅を他の者に貸し、又はその入居の権利を他の者に譲渡してはならない。
(目的外使用)
第24条 特定公共賃貸住宅の入居者は、当該特定公共賃貸住宅を住宅以外の用途に使用してはならない。ただし、町長の承認を得たときは、当該特定公共賃貸住宅を住宅以外の用途に併用することができる。
(模様替え等)
第25条 特定公共賃貸住宅の入居者は、当該特定公共賃貸住宅を模様替えし、又は増築してはならない。ただし、原状の回復又は撤去が容易である場合において、町長の承認を得たときは、この限りでない。
2 町長は、前項ただし書の承認をするに当たり、特定公共賃貸住宅の入居者が当該特定公共賃貸住宅を明け渡すときは、当該入居者の費用で原状の回復又は撤去をすることを条件とするものとする。
3 特定公共賃貸住宅の入居者は、第1項ただし書の承認を得ずに当該特定公共賃貸住宅を模様替えし、又は増築したときは、自己の費用で原状の回復又は撤去をしなければならない。
(同居の承認)
第26条 特定公共賃貸住宅の入居者は、当該特定公共賃貸住宅への入居の際に同居した親族以外の者を同居させようとするときは、町長の承認を得なければならない。
(入居の承継)
第27条 特定公共賃貸住宅の入居者が死亡し、又は退去した場合において、その死亡時又は退去時に当該入居者と同居していた者は、町長の承認を得て、引き続き当該特定公共賃貸住宅に居住することができる。
(明渡しに係る検査等)
第28条 特定公共賃貸住宅の入居者は、当該特定公共賃貸住宅を明け渡そうとするときは、当該明け渡そうとする日の10日前までに町長に届け出て、町長の指定する者の検査を受けなければならない。
2 特定公共賃貸住宅の入居者は、第25条第1項ただし書の規定により当該特定公共賃貸住宅を模様替えし、又は増築したときは、前項の検査の時までに、自己の費用で原状の回復又は撤去をしなければならない。
第3章 雑則
(明渡し請求等)
第29条 町長は、次の各号のいずれかに該当するときは、特定公共賃貸住宅の入居者に対し、当該特定公共賃貸住宅の明渡しを請求することができる。
(1) 特定公共賃貸住宅の入居者が不正の行為によって入居したとき。
(2) 特定公共賃貸住宅の入居者が家賃又は第14条の入居者負担額を3月以上滞納したとき。
(3) 特定公共賃貸住宅の入居者が特定公共賃貸住宅又は共同施設を故意に滅失し、又は損傷したとき。
(4) 特定公共賃貸住宅の入居者が正当な事由によらないで15日以上当該特定公共賃貸住宅を使用しないとき。
(6) 入居者又は同居者が暴力団員であることが判明したとき。
2 前項の規定に基づく請求を受けた特定公共賃貸住宅の入居者は、速やかに当該特定公共賃貸住宅を明け渡さなければならない。
3 町長は、第1項の規定に基づく請求をしたときは、当該請求を受けた特定公共賃貸住宅の入居者から、当該請求をした日の翌日から当該特定公共賃貸住宅を明け渡す日までの間、毎月、家賃の2倍に相当する額の金銭を徴収することができる。
(立入検査等)
第30条 町長は、特定公共賃貸住宅の管理上必要があると認めるときは、町長の指定した者に特定公共賃貸住宅の検査をさせ、又は特定公共賃貸住宅の入居者に対し、適当な指示をさせることができる。
2 前項の検査において、現に使用している特定公共賃貸住宅に立ち入るときは、あらかじめ、当該特定公共賃貸住宅の入居者の承諾を得なければならない。
3 第1項の規定に基づき検査をする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人から請求があったときは、これを提示しなければならない。
(過料)
第32条 詐欺その他不正の行為により、家賃、第14条の入居者負担額の全部又は一部の徴収を免れた特定公共賃貸住宅の入居者については、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料を科する。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成17年2月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに、合併前に葉山村特定公共賃貸住宅の設置及び管理に関する条例(平成9年葉山村条例第23号)又は東津野村営特定公共賃貸住宅設置及び管理条例(平成9年東津野村条例第19号)(以下これらを「合併前の条例」という。)の規定により入居補欠者又は入居決定者になった者については、入居補欠者の有効期限又は入居決定者の入居期限は、なお合併前の条例の例による。
3 施行日の前日までに、合併前の条例の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。
4 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。
附則(平成18年3月16日条例第10号)
この条例は、平成18年4月1日から施行する。
附則(平成20年9月18日条例第16号)
この条例は、公布の日から施行する。